2003 後期(院生向け)理論言語学特論・研究 II

ここに連絡事項を掲載することがありますので、関係者はときどきチェックするようにしてください。
2004.2.1.
 例年と同じように、授業評価のフォームを用意しました。この授業に参加していた人はメールで提出してください。もちろん、指定以外の項目を自由に作ってくれてもかまいません。よろしくお願いします。

2004.1.16
 2月2日(月)は、2限に池田先生の最終講義がありますので、この授業を3限に変更します。場所は、いつもと同じ部屋がとれました。

2004.1.16
 せっかくなので、このクラスでの打ち上げをやりたいですね。場所は、ココ↓を考えています。
  DINER'S45 四十五円屋
  住所: 福岡市中央区警固1-5-28
  電話番号: 092-752-3144
  営業時間: 12:00〜15:00/18:00〜OS23:30
  定休日: 月曜
  駐車場: なし
日程としては、どのあたりがいいか、みなさんの意見をちょっとまとめておいてもらえますか。

■ 授業形態

 前期に引き続き、月曜日2限の「理論言語学特論 II」と木曜日2限の「理論言語学研究 II」をドッキングさせた形で、1つの授業を行いたいと思います。ただし、前期は、授業で1つの論文の lecture を聞いてから発表までの時間が短すぎたために、不完全燃焼に終わってしまった人もいたようなので、今回は、スケジュールを以下のようにしてみたいと思います。少しややこしいですが、原則的に Lecture の回と Presentation の回が交互になるのは今まで通りです。ただし、Lecture の方が常に1週間分先に進むことになるので、発表のための準備期間が10日間ほどあるかわりに、授業で扱う論文が交錯することになります。迷ったのですが、どうせ復習をしながら進んでいくことになるので、大きな混乱はないのではという判断で、一度やってみることにしました。

■ 中心となるトピック:弱交差現象 (weak crossover phenomena)

■ 授業目的

 この授業では、いわゆる弱交差現象 (weak crossover phenomena)について、まず、生成文法の中の古典的な基本文献を押さえた上で、最近の研究から重要な論文を取り上げ議論していきたい。

 それぞれの論文でどのような現象が指摘され、どのような分析がなされているか、正確に理解することがまず第一の目標である。必ずしもすべての情報を暗記する必要はないが、ある程度は知識として押さえておくことも重要である。

 その上で、各論文の主張を(批判的に)吟味していき、文法理論に対してどのような貢献をしたのか考察していく。そのような作業を通じて、今後の研究に何が求められているのかということを明らかにしていきたい。

 授業では、自分の理解を口頭発表したり、ハンドアウトとしてまとめる技術の向上にも力点を置いていく。

■ 授業の進め方について
  • 最初の授業時に、各論文の担当者(1人ずつ)を決定する。
  • 原則的に、2回の授業で1本の論文を終える。
  • その論文についての1回目の授業では、私がその論文の主要なポイントや時代的な背景を説明する。ハンドアウトは配布しない。適宜、担当者に質問をすることもありうる。
  • その論文についての2回目の授業では、担当者がハンドアウトを作成し、その論文の重要な点を口頭発表する。
  • 担当者は発表終了後に、最低限のミスプリ等を訂正したハンドアウトを上山まで添付ファイルで送ること。
  • ぜひ記憶しておくべき点については、適宜、復習の小テストを行う予定。
  • 取り上げる予定の論文は、下の表に示してある。
■ 単位の認定について
  • 学期末レポートや学期末試験は課さない。
  • 単位は、(i) 担当のときの発表、(ii) 小テスト、(iii) 授業への参加度に基づいて判定する。

授業内容

(更新日:2009.06.26)
第1回 2003.10.06.
取り上げる内容 授業のやり方の説明。担当者の割り当て。weak crossover phenomena に関する概論的な説明。
担当者 上山
第2回 2003.10.09.
取り上げる内容 1. [Lecture] Hoji, Hajime (2000) ms. 通称「Chapter 2」
担当者 上山
第3回 2003.10.16.
取り上げる内容 2. [Lecture] Partee, Barbara (1978) "Bound Variables and Other Anaphors," Proceedings of TINLAP 2, University of Illinois.
担当者 上山
第4回 2003.10.23.
取り上げる内容 1. [Presentation & discussion] Hoji, Hajime (2000) ms. 通称「Chapter 2」
担当者 田中
第5回 2003.10.27.
取り上げる内容 3. [Lecture] Higginbotham, James (1980) "Pronouns and Bound Variables," Linguistic Inquiry 11-4, pp.679-708.
担当者 上山
第6回 2003.10.30.
取り上げる内容 2. [Presentation & discussion] Partee, Barbara (1978) "Bound Variables and Other Anaphors," Proceedings of TINLAP 2, University of Illinois.
担当者 松浦
第7回 2003.11.06.
取り上げる内容 4. [Lecture] Koopman, Hilda, & Dominique Sportiche (1982/1983) "Variables and the Bijection Principle," The Linguistic Review 2, pp.139-160.
担当者 上山
第8回 2003.11.17.
取り上げる内容 3. [Presentation & discussion] Higginbotham, James (1980) "Pronouns and Bound Variables," Linguistic Inquiry 11-4, pp.679-708.
担当者 高井
第9回 2003.11.20.
取り上げる内容 5. [Lecture] Safir, Ken (1986) Relative clauses in a theory of binding and levels, LI 17-4, 663-689.
担当者 上山
第10回 2003.11.27.
取り上げる内容 4. [Presentation & discussion] Koopman, Hilda, & Dominique Sportiche (1982/1983) "Variables and the Bijection Principle," The Linguistic Review 2, pp.139-160.
担当者 團迫
第11回 2003.12.01.
取り上げる内容 6. [Lecture] Lasnik, Howard, & Tim Stowell (1991) "Weakest Crossover," Linguistic Inquiry 22-4, pp.687-720.
担当者 上山
第12回 2003.12.04.
取り上げる内容 5. [Presentation & discussion] Safir, Ken (1986) Relative clauses in a theory of binding and levels, LI 17-4, 663-689.
担当者
第13回 2003.12.08.
取り上げる内容 7. [Lecture] Safir, Ken (1996) "Derivation, Representation and Resumption: the Domain of Weak Crossover," Linguistic Inquiry 27-2, 313-339.
担当者 上山
第14回 2003.12.11.
取り上げる内容 6. [Presentation & discussion] Lasnik, Howard, & Tim Stowell (1991) "Weakest Crossover," Linguistic Inquiry 22-4, pp.687-720.
担当者 永末
第15回 2003.12.15.
取り上げる内容 8. [Lecture] Postal, Paul M. (1993) "Remarks on Weak Crossover Effects," Linguistic Inquiry 24-3, pp.539-556.
担当者 上山
第16回 2004.01.08.
取り上げる内容 7. [Presentation & discussion] Safir, Ken (1996) "Derivation, Representation and Resumption: the Domain of Weak Crossover," Linguistic Inquiry 27-2, 313-339.
担当者 高井
第17回 2004.01.15.
取り上げる内容 9. [Lecture] Richards, Norvin (1998) The Principle of Minimal Compliance, LI 29-4, 599-629.
担当者 上山
第18回 2004.01.19.
取り上げる内容 8. [Presentation & discussion] Postal, Paul M. (1993) "Remarks on Weak Crossover Effects," Linguistic Inquiry 24-3, pp.539-556.
担当者 佐藤
第19回 2004.01.22.
取り上げる内容 10. [Lecture] Muller, Gereon (1995) "Crossover, chain formation, and unambiguous binding," in Studies in comparative Germanic syntax, Ed. by Hubert Haider, Susan Olsen, Sten Vikner, pp.187-218, Kluwer, Dordrecht.
担当者 上山
第20回 2004.01.26.
取り上げる内容 9. [Presentation & discussion] Richards, Norvin (1998) The Principle of Minimal Compliance, LI 29-4, 599-629.
担当者 田中
第21回 2004.01.29.
取り上げる内容 11. [Lecture] Ruys, E. G. (2000) Weak Crossover as a Scope Phenomenon, LI 31-3, pp. 513-539.
担当者 上山
第22回 2004.02.02.
取り上げる内容 10. [Presentation & discussion] Muller, Gereon (1995) "Crossover, chain formation, and unambiguous binding," in Studies in comparative Germanic syntax, Ed. by Hubert Haider, Susan Olsen, Sten Vikner, pp.187-218, Kluwer, Dordrecht.
担当者 村岡
第23回 2004.02.04.?
取り上げる内容 11. [Presentation & discussion] Ruys, E. G. (2000) Weak Crossover as a Scope Phenomenon, LI 31-3, pp. 513-539.
担当者 光富