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2007年度 九州大学教育研究プログラム・研究拠点形成プロジェクト(P&P) E タイプ「九州大学教育研究プログラム・研究拠点形成プロジェクト」とは■ 整理番号19401■ 研究課題文理解システムの実用化を目指した基礎的研究■ 研究の目的私たちがコトバからどのように情報を受け取っているかという問題(=「文理解」の問題)についての研究は、文系(言語学 等)においても理系(情報工学 等)においても追究されてきているが、現状では、その2つの分野の研究が接点をほとんど持っておらず、両者の成果が十分に生かされているとは言いがたい。そこで、文理融合型の研究プロジェクトを始める前段階の基礎的研究として、まず、言語学の分野の中から、最も人文寄りと思われる意味論・語用論体系と、最も工学寄りと思われる意味論・語用論体系を選び、両者の融合を試みたい。対象データを狭く制限することによって、議論の成果を具体的に提示することを目標としている。 本プロジェクトで議論の対象とするのは、「〜ヨウダ」「〜ラシイ」という語で表現される、証拠推量(evidential)の構文である。その構文を異なった枠組みで分析してきた2人の研究分担者を招き、それぞれの方式での研究をお互いに提示して、それについて、第3者もまじえて議論をする打ち合わせ会が主たる活動となる。 本プロジェクトでは、分析対象となる構文を具体的に限定しているので、その文がもたらす「情報」をどのような方法で分析し記述するか、という点について、2つの異なる枠組みを十分に擦り合わせることが可能であると考えている。二人の研究分担者の議論を戦わせることによって、(齊藤氏の行なってきた)深い洞察を(McCready氏の修得している)明晰な記法で表現できるだろうことを期待している。 ■ 研究組織
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